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2015-0924

当記事では、この診断(http://shindanmaker.com/552890)でお題を作成し、ツイッターに投稿したSSをまとめています。
登場人物、舞台、テーマ、書く条件が出るので、それに合わせて書いています。

――――――――――

登場人物:女性二人
舞台:海
テーマ:緊張
縛り:ハッピーエンド

水平線に向かって台詞を叫んでいると、虚しくなる。
潮で二人の髪はペトペトだ。
「これ意味あるの?」
「大声出すことに慣れて。練習でもあんたの声聞こえないもの」

「好きーー!!」
なーんて、と誤魔化しながら振り返ろうとすると彼女が立ち上がった。
「私もーー!!」
意味はあった。


登場人物:父と娘
舞台:オフィス街
テーマ:一期一会(間違えてハッピーエンドにしてしまいました。後でやり直し)
縛り:回想シーン形式

ビニール傘を買いに飛び込んだコンビニで娘に出くわした。
「一緒に入れば?」
ビル街で娘と相合傘は気まずかったが、悪くなかった。

「こうして歩くのはあの日以来だな」
「泣かしにきてるの?」
「笑え」
扉が開く。向こうには憎たらしいが、まあ悪くない男だ。
招待客の拍手が娘を包んだ。


登場人物:父と娘
舞台:オフィス街
テーマ:一期一会
縛り:回想シーン形式

「オフィス街を歩いていると、外国人に道を聞かれました」
「うん」
「英語はできないけど、力になろうとしました」
「一期一会だね」
「だから絵で意思疎通を図りました」
「ベストを尽くしたんだね」
「通じませんでした」
「元気を出して」
「だから絵画教室に行かせて」
「そっち!?」


登場人物:新婚の夫婦
舞台:車内
テーマ:喜び
縛り:ハッピーエンド

「ごめん!今日に限って貸切になってるとは思わなくて」
「いいのいいの。お店さえあればいつでも一緒に来れるんだし」
彼女は助手席で「どうってことないよ」と笑う。
「"何年先でも"か」
「ふふふ」
「笑うなよぉ…」
「先の話が当たり前にできるっていいなって」
「悪くないな」
「ね?」
(おまけ https://twitter.com/ciza6sfeuc/status/647004280306536448
引用元:てーい様(https://twitter.com/tetei_no_tei)掲載許可いただきありがとうございます。


登場人物:女性二人
舞台:プール
テーマ:喧嘩
縛り:ハッピーエンド

「だからお揃いの水着なんてやめようって言ったじゃん」
「だってぇ」
「なんでそんなポロリしそうなの?その胸どうなってんの?」
「そっちこそスカスカで横から見たら危ないよぉ…」
「あー、もう…」
「ねえ、また買いに行かない?今度はちゃんと試着して」
「しょーがないわね」
「えへへ」


登場人物:新婚の夫婦
舞台:教会
テーマ:正直
縛り:台詞なし

僕は内気で、親は転勤族だった。
彼女が希望したのは”小さな教会で二人だけの挙式”という質素なものだった。
理由は「二人の出発なんだから二人だけで」というなんともロマンチックなものだったけど、僕が賛成したのは「誰も呼ばなくていいから」だった。
こんな僕でごめんよ、妻兼恋人兼友達。
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2015-1006

当記事では、この診断(http://shindanmaker.com/552890)でお題を作成し、ツイッターに投稿したSSをまとめています。
登場人物、舞台、テーマ、書く条件が出るので、それに合わせて書いています。

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登場人物:母と息子
舞台:空港
テーマ:正直
縛り:台詞なし

家から通える所にしろと何度も説得された。
でも母の過干渉から逃れる為、飛行機を使うほど離れた所へ出ることにした。
僕を手元に置いて、自分が安心したいんじゃないか。
僕は母を心から疎むことができない。
家族を愛していたい。
愛するためには自由でいなくては。
だから離れることにした。

登場人物:父と娘
舞台:港
テーマ:緊張
縛り:ハッピーエンド

「切符の買い方は教えたな。時間前には桟橋で待ってるんだぞ」
「大丈夫!大体電車と同じでしょ!」
「それならいいんだ…」
「もう。フェリーに初めて乗る私より、パパの方が緊張してるじゃん」
初めて、娘を一人で故郷のある島に送り出す。
生意気に尖らせた口が妻に似てきていた。


登場人物:姉と弟
舞台:結婚式場
テーマ:別れ
縛り:ハッピーエンド

「未来の妹に会ったけど、やっぱりそれなりの格好だと見違えるね」
「うん」
「気立ても優しいし、いい子捕まえたわね」
「あの、姉ちゃん」
「何よ」
「心配なんだよ。姉ちゃん一人になるから」
「これからは自由よ」
「冷たいなぁ」
「私にもいい人いるしね」
「!?」
「その話は追々ね」


登場人物:父と息子
舞台:海
テーマ:喜び
縛り:ホラーテイスト

「お父さん!!何かかかってる!!」
「落ち着け!離すんじゃないぞ!……よし。よーし…なんだ、人形か」
「かわいいね」
「かわいそうだけどごみ捨て場置いて行きなさい。よくないものがついてるかもしれないからね」
「そっかぁ。ばいばい」

「私メリーさん…運命の人に会えたの……」


登場人物:女性二人
舞台:キャンプ場
テーマ:過ち
縛り:ハッピーエンド

テントの前に広げたレジャーシートの上、彼女は横たわって呟いた。
私も返事をするのがやっとだった。

「後悔してる?」
「ううん。でも今度はうまくやらなきゃ」

二人で顔を見合わせて苦笑した。
空の鍋を見やる。
今度は作り過ぎないんだ。カレー。


登場人物:女性二人
舞台:キャンプ場
テーマ:過ち
縛り:ハッピーエンド

「後悔してる?」
「ううん。ただ、間違ったかもって思う」

満天の星とひんやりした風。
もう一度触れた唇だけが温かかった。

「自分の気持ちに従うのはいけないことかな」

火の始末は済んでいる。
彼女が、どんな顔をしてるのかわからなかった。

「うん。でも私には間違ってていいよ」


お題「ラブレター」で書いたもの①

 彼女から最初に”手紙”を受け取ったのはバレンタインだった。
 渡された封筒には平たいチョコが入っていた。彼女曰く、封筒に入れば手紙らしい。

「わざわざこのサイズに合わせて作ったの?」

「頑張った。本命だぞ。喜べ」

「まじかよホワイトデーは本命でお返しするわ」


 初めて二人で遠出した日にもらった手紙は小さかった。
 ポチ袋の中身は、正方形っぽい小袋の表面にリング状の形が浮いたアレだった。このときばかりは彼女も顔を耳まで真っ赤にして俯いていた。

「そろそろいいかな、なんて」

 絞り出すような声だったのを覚えている。

「まじかよ愛と責任を持って励むわ」

 足りなくなって買い足しに行ったのが気まずかったっけ。


 数年後、転勤が決まった。

 「はい。お手紙」

 色気のない角2サイズの茶封筒を渡した。きっかけを作ってきたのはいつも彼女だったけど、俺からだって動けるのだ。

「それは私の持ちネタなんですけどね……あ」

「転勤先が思ったより遠くてな。頼むからイエスと言ってくれ」

「まじかよloveとlaughに溢れた家庭築くわ」

「それは俺のネタ。つーか韻を踏むなよ」


 改めて書こうとすると難しいのはよくわかったよ。手紙。

お題「ラブレター」で書いたもの②

 ラブレターなるものを初めて受け取ったのは中学校の卒業式だった。
 桜の咲き始めた中庭にホイホイ呼び出されて行くと、彼女が待っていた。
 以前からお互い憎からず思っている雰囲気はあったので、覚悟と期待を込めて声を掛けると、

「先輩! こ、これ……受け取ってください!」

 これであった。

「いやいや、僕ら同級生でしょ」

「なんだ。ラブレターを渡すときのお作法じゃないのか」

「どこで学習したんだよ……ん? ラブレター?」

「あ、ネタバレした。じゃあ読まなくてもいいね」

 と、彼女が封筒を鞄にしまおうとするので阻止した。

「なんだよ。ちゃんとくれよ」

「やだ! 今になって恥ずかしくなった!」

 封筒をもぎ取ると、”お作法”に則った結果なのかご丁寧にハートのシールで封をしてあった。
 その場で読んで、その時から僕たちは付き合っている。


 そして今日は初めての結婚記念日。

「先輩! こ、これ……受け取ってください!」

「いやいや、僕ら同級生でしょ。ってそれ懐かしいな」

「頑張って考えたんだけど、どうも年賀状みたいになるのよね」

 そこには初めてのラブレターと同じ言葉があった。


『大好きです。これからもよろしくね』

呪い合った僕らの秋の終わり

ブルーハワイの呪い』の後日談です。



 持つべきものは頭のいい友人と彼女である、とは誰も言わなかったかもしれないけど、思った人はいるかもしれない。
 大学の推薦をもらえなかった僕と卯月は互いの家を行き来して受験勉強をしていた。僕が得意な科目は卯月が苦手で、卯月が得意な科目は僕が苦手なのだ。教え合えば復習になる。

「弥生が羨ましいな」

 一息入れたくて、ぬるくなるのを通り越して冷たくさえなったお茶に口をつけた。
 テーブルの向かいに座った卯月が、顔を参考書に向けたまま視線をよこす。

「アレはパーフェクト超人だ。アレと自分を比較すると悲しくなるぞ」
 
 卯月はシャーペンをタクトのように振る。

「自分の弟を『アレ』呼ばわりかよ」

 あいつ――卯月の弟の弥生――は、眉目秀麗とか文武両道とかとにかく人を褒め称える四字熟語を全部かっさらっていくような男で、こいつがまたいい奴だから始末に困る。
 卯月とも親しくなった頃、弥生が「俺、多分シスコン気味に育った思うんだよね」なんて自己申告してきやがった。そんなだから、僕が卯月と付き合うことになったと報告したときは少しは表情を曇らせるのかと思ったら、心底安心しきったような顔で「ねーちゃんをよろしく」ときたもんだ。あれには「負けた」と思わされた。何に於いて勝負を挑んだのかわからないけど、とにかく「負けた」と思い知らされた。
 
「お茶冷たいね」

 と、卯月も湯飲みに口を付けて言った。

「すぐ冷めるあたり、もうすぐ冬だな」
「来年はあたし達、高校出てるから高卒ドラフトで指名される子達も年下になるんだよ」
「ああ……中学まではおっさんくさく見えてた野球部の連中があっという間に同い年になって年下か」
「なんかすごいことがしてみたいな」
「すごいことかぁ」
「大学合格とか?」
「しょぼくない?」
「いやいや、今の俺らにとっちゃ十分偉業だぜ?」

 卯月は座椅子にもたれて手の中の単語帳を弄ぶ。

「ん? 今日何日?」

 唐突だ。

「十月三十一日」
「なんと」

 卯月は学校指定の鞄を探るとお菓子を出した。ちくわみたいな形のパフにチョコレートがコーティングされてるアレだ。
 そいつを僕の目の前に突き出して

「トリックオアトリートぉう!」
「ちがくね?」

 これには僕も戸惑いを隠せません。

「えっ? お菓子かイタズラでしょ?」

 「そんなことも知らないの?」と言いたそうな顔。いやいや、知らないのは君だ。

「『お菓子もらうかイタズラされるか選べ!』って、それだったら迷わずお菓子取るだろ」
「ぬ」
「間違いを認めろ」
「いいのぉ? ほんとにイタズラされなくていいのぉ?」
「何なのぉ? 何してくれるのぉ? イタズラだったら俺何されちゃうのぉ?」
「ぐっ……」

 珍しく僕が口で勝った。

「続き、とか?」
「何の」
「お祭りのときの、あれの」

 元々ハスキーな声が、擦り切れそうに小さかった。
 顔をそむけているのはカーテンの隙間から射す西日が眩しいのか、いや、僕だってそこまで鈍くない。
 鈍くないので、立ち上がってカーテンをきっちり閉めた。



 あとはもう、やりたかったことやって、上手くできたとか下手だとか、そんなもんはどうでもよかった。



「ほんとはさ」

 卯月は布団の中から腕を伸ばして鞄を引っ張り寄せた。
 その中からかぼちゃプリンを二つ出して、一つを僕に渡した。「食べろ」ということらしい。

「うん」
「いろいろ落ち着いてからかなって思ってた」
「俺もなんとなくそう思ってた」
「でも、『いろいろ』なんてそんなもん落ち着かないんだよ。一個片付いたら一個出てくるんだから。落ち着かないことなんて」

 思わずプラスチックの小さなスプーンを口の中で噛んだ。
 割れそうですぐやめた。

「それはまあ、そうかもな」
「だから今日でよかったんだよ」

 卯月はいつも正しい。良くて善くて好い女なのだと思う。
 人間を語れるほど人間を見てきたわけじゃないけど、この見立ては正しいはずだ。

「とりあえず受かろうぜ」
「だね」

 卯月は僕を見捨てない。
 恋人の間柄になったあの日、卯月は「藤堂は大丈夫だよ。あたしがいるんだから」と言い切った。何が大丈夫なのかとか、どうして大丈夫なのかとか、そんな論理は斬り捨てて「大丈夫」と言い斬った。

 受かれば喜び、落ちればひとしきり落胆して浪人するだけだ。
 そう構えられるようになったということは、やっぱり僕は「大丈夫」なんだろう。

 テーブルの上、空になったかぼちゃプリンのパッケージにプリントされたジャック・オ・ランタンが笑っていた。

小ネタ「平成最後の夏」(ほんとは春)

 磯の匂いのする風に髪をなぶられながら、彼女は顔をしかめる。
 僕は浜辺を歩きながら、スニーカーに入った砂が気になっている。

「海だぁ……」
「そうだね。海だね」

 一際強い風に二人で震えた。
 彼女は「ひゃあああぁ」と間抜けな声を上げながら階段を駆け上がり、堤防の向かいにあるコンビニに駆け込んでいった。
 取り残された僕はもっと間抜けだ。所在ないので後を追う。

「あれだけ海海言ってたのはあんたなんだからもっと喜んでもいいのでは?」
「ごめん。平成最後の海、思ったより寒かった」
「素直だなぁ」

 品ぞろえの寂しくなったホットドリンクの棚の前、二人で手を擦って温める。
 同じ缶コーヒーを買って店を出た。

「俺が来たかったのは平成最後の夏の海だったんだよ」

 堤防に缶を置いてよりかかると、ひんやりと湿っぽかった。
「うわあ」と服を払うと彼女に苦笑いされた。

「知ってたな?」
「言う前にそうなった」

 波の音はおとなしい。瀬戸内の海は黒くて静かなのだ。

「元号変わるだけでみんな浮かれすぎだと思う」
「クールだなあ」
「受験やら何やらであっという間だったし」
「そりゃねえ」
「正直、お祭りムードに乗り損ねた感はある」
「世間が激動してようがしてまいが、俺らにとっちゃ激動の年に変わりはなかったもんな」
「そういうこと」

 溜息が漏れた。平成最後。海に来たのはいい。来たのはいいんだ。だけど足りないんだ。

「これが夏ならなぁ」
「どの夏に来たって同じでしょ」
「見たかったなぁ。平成の終わりに君の水着」
「うわぁ~。エロマンチストだぁ~」

 ぐうの音も出ない。
 僕はそういうイベントっぽい空気に浮かれながら肌色の多い彼女が見たかったのだ。

「ああ……夏は終わったなぁ……」
「そうね。九月、十月……八か月ほど前に終わったね」

 わざわざ指を折って数えてくれる。
 受験生の夏だった。遊びに行く予定なんて考える余地はなかった。

「令和最初の夏は付き合うからさ。今日の平成最後の海はそれとして楽しんで帰らない?」
「それいいっすね。何する? 砂浜にハート描く?」
「恥ずかしいから却下」
「砂山作って破壊するくらいしか思い浮かばないんだけど」
「いいわよ。更地にしてあげる」
「ええ~? 君は壊すだけ~?」

 結局向かい合って砂山を作っている。
 湿った砂で指がどんどん冷えていく。
 やってることの幼稚さと裏腹に、目を伏せながら黙々と砂を固める彼女はきれいだと思った。

「ところでさ」
「なに?」

 彼女は汚した指で触らないように、手首で鼻の下を掻く。

「この後はご一緒に令和最初の朝を迎えない?」
「なんか不敬だからやだ」
「ですよねー」

 僕は立ち上がって山を踏み、背伸びをした。
プロフィール

ciza6sfeuc/白澤カンナ

Author:ciza6sfeuc/白澤カンナ
「人を楽しい気分にさせることは素晴らしいことなんよ」を座右の銘にがんばります。
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